今年の夏も青山ブックセンター本店では「100人がこの夏おすすめする一冊」を開催をしました。店頭のフェアは終了しましたが、店頭へどうしても来れなかった方、もう一度コメントを読みたい方などのご要望にお答えしまして、Webサイトでも選書とコメントをご紹介いたします。
様々なジャンルの方々が、多種多様な本を選んでいただきました
”本と出合う楽しさ”をぜひ感じていただければと思います。

甲斐みのり

文筆家

『食器と食パンとペン』

短歌のリズムは日本人のDNAに刻まれている。 音楽を聴くようにリズムを奏でる絵や言葉たち。 夜空を見上げて星に願ったり、

甲斐みのり 選

『食器と食パンとペン』

安福望 / 著

キノブックス / 1,600円(税抜)

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短歌のリズムは日本人のDNAに刻まれている。
音楽を聴くようにリズムを奏でる絵や言葉たち。
夜空を見上げて星に願ったり、花火を見つめて希望を抱く
ロマンチックな夏の夜の読書にぴったりです。

1976年、静岡県生まれ。文筆家。大阪芸術大学文芸学科卒業。
旅や散歩、お菓子に手土産、クラシック建築やホテル、雑貨と暮らし。女性が好んだり憧れるモノやコトを主な題材に書籍や雑誌に執筆。「叙情あるものつくり」と「女性の永遠の憧れ」をテーマに雑貨の企画・イベントをおこなう「Loule」(ロル)主宰。著書に、『衣・食・住暮らしの雑貨帖』(マイナビ)『電車でめぐる富士山の旅』(ウェッジ)他。

頭木弘樹

文学紹介者

『イタリア民話集 上』

「民話なんて、たいして面白くないし、子供向けでしょ」と思っている人に、この夏、ぜひ試しに読んでみていただきたい1冊。あまり

頭木弘樹 選

『イタリア民話集 上』

イタロ・カルヴィーノ / 著

岩波書店 / 900円(税抜)

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「民話なんて、たいして面白くないし、子供向けでしょ」と思っている人に、この夏、ぜひ試しに読んでみていただきたい1冊。あまりの面白さにびっくりして飛び上がること間違いなしです。編者のイタロ・カルヴィーノの小説『まっぷたつの子爵』は、この本に載っている「まっぷたつの男の子」が元になっていることもわかります。

文学紹介者。著書に『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫)、『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』(飛鳥新社)、『絶望読書』(飛鳥新社)など。NHK『ラジオ深夜便』の「絶望名言」のコーナーに出演中。月刊誌『望星』(東海大学出版部)で「落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ」を連載中。医学書院のWebマガジン「かんかん!」で「食べることと出すこと」を連載中。

片岡義男

作家

『箸もてば』

箸を持てば食べる、そして飲む。石田 千さんの、じつに好ましい食べかたと飲みかたを、真夏の日々の証として、僕は心からお勧め

片岡義男 選

『箸もてば』

石田千 / 著

新講社 / 1,700円(税抜)

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箸を持てば食べる、そして飲む。石田 千さんの、じつに好ましい食べかたと飲みかたを、真夏の日々の証として、僕は心からお勧めします。

1939年東京生まれ。小説家、エッセイスト、写真家、翻訳家、評論家。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年「スローなブギにしてくれ」で野生時代新人文学賞を受賞。著者に『10セントの意識革命』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『ジャックはここで飲んでいる』(文藝春秋)、『この冬の私はあの蜜柑だ』(講談社)、『コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。』(光文社)、『万年筆インク紙』(晶文社)などがある。

加藤俊朗

ヘルスケア・トレーナー

『空海 人生の言葉』

空海の言葉には、言霊が詰まっている。 言霊とは、魂に宿る波動と言葉です。 ご自身に一番あった言葉を選んで下さい。 日々の

加藤俊朗 選

『空海 人生の言葉』

川辺秀美 / 著

ディスカヴァ-・トゥエンティワン / 円(税抜)

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空海の言葉には、言霊が詰まっている。
言霊とは、魂に宿る波動と言葉です。
ご自身に一番あった言葉を選んで下さい。
日々のバイブルとして鏡(鑑)にすれば
あなたの心も、鏡(鑑)のように磨かれるでしょう。

1946年、広島生まれ。厚生労働省認定ヘルスケア・トレーナー。産業カウンセラー。
横河電機グループや医療法人などを通して、加藤メソッドのレッスン全国各地で開催。
2013年から3年連続でアメリカ、ロサンゼルスで呼吸のレッスンを行った。
日本を代表する詩人の谷川俊太郎氏に15年以上にわたり呼吸を指導している。

金子靖

研究社編集者

『出発は遂に訪れず』

特攻隊長として予定された死、それに向かって過ごす異常な日々。戦争体験を扱った作品群の到達点を示す表題作ほか、映画『海辺の

金子靖 選

『出発は遂に訪れず』

島尾敏雄 / 著

新潮社 / 670円(税抜)

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特攻隊長として予定された死、それに向かって過ごす異常な日々。戦争体験を扱った作品群の到達点を示す表題作ほか、映画『海辺の生と死』の原作「島の果て」など、島尾文学の精髄を伝える傑作短篇集。島尾の短篇を英語にしたらどうなるか?それを考えてみたく、この「島の果て」を8月20日の「日英翻訳教室」のテキストに選んだ。

研究社(英語関連の辞書・書籍の出版社)編集部。英語関係の書籍や大学テキスト、専門書、翻訳書、問題集の編集のほか、翻訳、新聞コラムや書評の執筆なども手がける。また東京工業大学、早稲田大学、東京理科大などで講師もつとめる。

金原瑞人

翻訳家

『ぼくが死んだ日』

荒れ果てた墓地で、それぞれ時代の異なる九人の子どもの霊が死んだときの

金原瑞人 選

『ぼくが死んだ日』

キャンデス・フレミング / 著

東京創元社 / 900円(税抜)

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荒れ果てた墓地で、それぞれ時代の異なる九人の子どもの霊が死んだときのことを語る……というと、子ども向けのファンタスティックな物語?……という反応が返ってきそうだが、かなり不気味で残酷……なのに、読後感はさわやかという不思議な連作短編集。

1954年岡山市生まれ。法政大学教授・翻訳家。
訳書は児童書、ヤングアダルト小説、一般書、ノンフィクションなど450点以上。

甲谷 一

グラフィックデザイナー

『夢を描き続ける力』

絵本作家であるブルーナさんらしく、短い一文と、やさしい絵が対になって展開されています。 この「言葉と絵」の構成が、素晴ら

甲谷 一 選

『夢を描き続ける力』

ディック・ブル-ナ  / 著

KADOKAWA / 1,500円(税抜)

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絵本作家であるブルーナさんらしく、短い一文と、やさしい絵が対になって展開されています。
この「言葉と絵」の構成が、素晴らしく魅力的です。
ブルーナさんのモノづくりに対するひたむきな想い、
そして、夢に向かって歩まれた89年の人生が、
小さな本の中に凝縮されています。

アートディレクター/グラフィックデザイナー。1973年東京生まれ。2006年(有)Happy and Happy 設立。ブックデザインやロゴデザインをはじめ、グラフィックデザイン全般を手がけている。また、これまでに約40書体の欧文フォント制作も行っている。著書に『たのしいロゴづくり』『きれいな欧文書体とデザイン』(ビー・エヌ・エヌ新社)、『デザインの組み方』(誠文堂新光社)等がある。ニューヨークTDC賞の他、東京ADC、東京TDC、JAGDA、日本タイポグラフィ年鑑入選。

神藏美子

写真家

『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』

この本は、若い女の子、あるいは西原理恵子さんが、娘のひよちゃんに語りかけている本ですが、愛が詰まっています。女から女へ、

神藏美子 選

『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』

西原理恵子 / 著

KADOKAWA / 1,100円(税抜)

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この本は、若い女の子、あるいは西原理恵子さんが、娘のひよちゃんに語りかけている本ですが、愛が詰まっています。女から女へ、愛のある伝授。
西原さんの懐の大きさに、年齢に関係なく、女子はみんな絶対励まされます。

『たまきはる』(リトルモア刊)出版後、映像を始めました。今年『雪子の部屋』という35分の短編映画を脚本・監督・撮影。6月に渋谷uplinkにて上映イベントを開催。チケットはすぐ完売。いまは、『たまゆら』(マガジンハウス刊)をたどる女装のドキュメンタリーを制作中です。

川内倫子

写真家

『雨の言葉 ロ-ゼ・アウスレンダ-詩集』

迫害を受け、生き残った人の言葉の重みを、一行ずつゆっくりと反芻する 繰り返し言葉を追うと、ざわざわとしていたわたしの心の

川内倫子 選

『雨の言葉 ロ-ゼ・アウスレンダ-詩集』

ロ-ゼ・アウスレンダ- / 著

思潮社 / 2,200円(税抜)

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迫害を受け、生き残った人の言葉の重みを、一行ずつゆっくりと反芻する
繰り返し言葉を追うと、ざわざわとしていたわたしの心の波はだんだんとおさまり、静けさがやってくる

1972年生まれ。2002年、第27回木村伊兵衛写真賞、13年、芸術選奨新人賞受賞。国際写真賞プリピクテの最終候補に選出され、17年5月からV&A美術館(ロンドン)を皮切りに世界巡回するグループ展に参加。17年8月に『Halo』をHeHeより出版。

河内タカ

編集者

『絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで』

現代の画家でもっとも博識の一人として知られるホックニーが美術批評家マーティン・ゲイフォードと共書として出した絵画と写真と

河内タカ 選

『絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで』

デイヴィッド・ホックニー、マーティン・ゲイフォード / 著

青幻舎 / 5,500円(税抜)

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現代の画家でもっとも博識の一人として知られるホックニーが美術批評家マーティン・ゲイフォードと共書として出した絵画と写真と映画にまつわる分析を対話形式で展開した本。自身が直面してきた疑問を独自の探求によって解き明かしたもので、この分厚い本を読んだ後は見慣れた名画も新鮮なものに見えてくるはず。

高校卒業後サンフランシスコのアートカレッジに留学。NYに拠点を移し、展覧会のキュレーションや写真集の編集を数多く手がけ2011年に帰国。2016年には自身の体験を通したアートや写真のことを綴った著書『アートの入り口』を刊行。現在は京都便利堂において写真の古典技法であるコロタイプの普及を目指した業務に携わっている。

木内達朗

イラストレーター

『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち 上・下』

すでにクラシック・ファンタジーの傑作になってますが、自分が若い頃に読んで衝撃を受けた本です。うさぎが主人公の冒険小説です

木内達朗 選

『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち 上・下』

リチャード・アダムズ / 著

評論社 / 1,800円(税抜)

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すでにクラシック・ファンタジーの傑作になってますが、自分が若い頃に読んで衝撃を受けた本です。うさぎが主人公の冒険小説です。僕は普段は動物が擬人化されたものはあまり好みではないのですが、この小説は読み始めてすぐに引き込まれ、最後まで一気に行きました。ちょっと長いですが、騙されたと思って読んでみると興奮と感動が待っていると思います。

1966年、東京に生まれる。国際基督教大学教養学部生物科卒業後、渡米。
Art Center College of Design卒業。主な仕事に、漫画『チキュウジィン』
(KADOKAWA)、絵本『氷河ねずみの毛皮』(偕成社)、『あかにんじゃ』(岩崎書店)、
『さわさわ もみじ』(くもん出版)などがある。ボローニャ国際絵本原画展、
アメリカン・イラストレーション年鑑等入選。2005年講談社出版文化賞さしえ賞受賞。
東京イラストレーターズ・ソサエティ会員。

菊池亜希子

女優

『往復書簡初恋と不倫』

家から一歩も出ず、エアコンも付けず、扇風機だけ回して一気に読んだ。 自分とは全く関係のない二組の男女の会話が体の中に沁み

菊池亜希子 選

『往復書簡初恋と不倫』

坂元裕二 / 著

リトル・モア / 1,600円(税抜)

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家から一歩も出ず、エアコンも付けず、扇風機だけ回して一気に読んだ。
自分とは全く関係のない二組の男女の会話が体の中に沁み込んできて、じっとりと変な汗をかいた。
誰かの身の上に起こることは、誰の身の上にも起こるのだ。

1982年、岐阜県生まれ。 女優・モデル・「菊池亜希子ムック マッシュ」編集長。ファッション誌のモデルとしてデビュー。その後、映画・舞台・ドラマなど活動の場を広げる。『みちくさシリーズ』『菊池亜希子のおしゃれのはなし。』(以上小学館)、 『菊池亜希子のおじゃまします仕事場探訪20人』(集英社)、『絵本のはなし』(白泉社)など。

岸政彦

社会学者

『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』

帯に書いたとおりです。沖縄の少女たちに寄り添って、その深刻な状況を描いた本書は、歴史に残るエスノグラフィーの傑作だと思い

岸政彦 選

『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』

上間陽子 / 著

太田出版 / 1,700円(税抜)

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帯に書いたとおりです。沖縄の少女たちに寄り添って、その深刻な状況を描いた本書は、歴史に残るエスノグラフィーの傑作だと思います。壮絶な暴力と貧困のなかで生きる少女たちの、単なる絶望でも希望でもない、「人生」とでも呼ぶしかないものが、胸に迫ります。

1967年生まれ。社会学者。大阪市立大学大学院文学研究科単位取得退学。博士(文学)。龍谷大学社会学部教員。研究テーマは沖縄、被差別部落、生活史。著書に『同化と他者化──戦後沖縄の本土就職者たち』(ナカニシヤ出版、2013年)、『街の人生』(勁草書房、2014年)など。

木村俊介

インタビュアー

『ある作家の日記 』

SNSなどで、事象や出来事への他人による批評に洪水みたいに晒されている今、必要なのは、もっと自分自身と対話するような時間

木村俊介 選

『ある作家の日記 』

ヴァ-ジニア・ウルフ  / 著

みすず書房 / 4,400円(税抜)

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SNSなどで、事象や出来事への他人による批評に洪水みたいに晒されている今、必要なのは、もっと自分自身と対話するような時間を持つことかもしれない。その点では本書を読めば、考えを正確に言葉に換え続けるうちに、自分の中の密室的なスペースがいかに広く深く、個人的な瞑想の場のように鍛えられるかがわかるだろう。

インタビュアー。1977年生まれ。著書に『インタビュー』『善き書店員』(ともにミシマ社)、『漫画編集者』(フィルムアート社)、『料理狂』(幻冬舎文庫)など。聞き書きを担当した本として、斉須政雄『調理場という戦場』(幻冬舎文庫)などがある。

工藤健志

青森県立美術館学芸主幹

『湖川友謙 サンライズ作品画集』

イデオン、ザブングル、ダンバインなど主に1980年代の富野由悠季作品を作画面から支えた湖川の初画集。かつての少年たちが懐

工藤健志 選

『湖川友謙 サンライズ作品画集』

湖川友謙 / 著

一迅社 / 4,900円(税抜)

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イデオン、ザブングル、ダンバインなど主に1980年代の富野由悠季作品を作画面から支えた湖川の初画集。かつての少年たちが懐古的に楽しむことも決して否定はしないが、むしろ若いアニメファンにこそ、堅牢かつ豊かな筆致によって生み出される「湖川キャラ」の、構造的フォルムと美妙たるイメージの魅力を感じ取って欲しい。

1967年生まれ。青森県立美術館には準備室時代から在籍。専門は戦後日本美術。主な担当展に「山本作兵衛展」(96年)、「縄文と現代」(07年)、「ラブラブショー」(09年)、「Art and Air」(12年)、「成田亨 美術/特撮/怪獣」(15年)など。他に、書籍『青森県立美術館コンセプトブック』(スペースシャワーブックス、14年)の編集執筆や、第19回~20回「文化庁メディア芸術祭」エンターテインメント部門の審査委員もつとめている。

窪美澄

作家

『永遠の道は曲がりくねる』

男と女、善と悪、深海から宇宙、国、人種、戦争、占領すること、されること……そして、この世界を愛すること、この世界で生きて

窪美澄 選

『永遠の道は曲がりくねる』

宮内勝典 / 著

河出書房新社 / 1,850円(税抜)

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男と女、善と悪、深海から宇宙、国、人種、戦争、占領すること、されること……そして、この世界を愛すること、この世界で生きていくということ。こんなふうに世界をとらえ、描いている作家を私は他に知らない。世界を描くことは祈りに似ているということを教えてくれる。読了後にタイトルの意味が深く刺さる傑作。

1965年生まれ、小説家。2009年「ミクマリ」で第8回R-18文学賞大賞を受賞し小説家デビュー。2011年、受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』(新潮社)で第24回山本周五郎賞受賞、第8回本屋大賞第2位。2012年、『晴天の迷いクジラ』で第3回山田風太郎賞受賞。最新刊は、『すみなれたからだで』(河出書房新社)。

鴻巣友季子

翻訳家

『最愛の子ども』

『最愛の子ども』はとりわけ細く鋭利な針で、あなたの皮膚の無防備な箇所を容赦なく刺すだろう。ひと言、傑作。

鴻巣友季子 選

『最愛の子ども』

松浦 理英子 / 著

文藝春秋 / 1,700円(税抜)

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『最愛の子ども』はとりわけ細く鋭利な針で、あなたの皮膚の無防備な箇所を容赦なく刺すだろう。ひと言、傑作。

東京生まれ。英語文学翻訳家。お茶の水女子大学修士課程在学中より翻訳・文筆活動を開始。J・M・クッツェー「恥辱」、トマス・H・クック『緋色の記憶』、ヴァージニア・ウルフ『灯台』など手がけた翻訳は60冊以上。エミリー・ブロンテ『嵐が丘』の新訳で大きな注目を集める。2015年『風と共に去りぬ』の新訳を刊行。
 著書に『全身翻訳家』『翻訳教室 はじめの一歩』『本の森、翻訳の泉』など多数。片岡義男との共著に『翻訳問答』がある。

河野通和

ほぼ日の学校長・編集者

『ボクたちはみんな大人になれなかった』

「19歳のための30冊」を選ぶ機会が、6月初旬にあった。この本がもうひと月早く出ていれば、是非加えたかった、と思います。

河野通和 選

『ボクたちはみんな大人になれなかった』

燃え殻 / 著

新潮社 / 1,300円(税抜)

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「19歳のための30冊」を選ぶ機会が、6月初旬にあった。この本がもうひと月早く出ていれば、是非加えたかった、と思います。いまの19歳は、書かれている時代を知りません。でも、きっと共感するでしょう。懐かしいかもしれません。寄る辺ない青春の真っ只中で、この本に出会えるのは幸運だと思います。

1953年岡山市生まれ。1978年、中央公論社(現・中央公論新社)に入社し、「婦人公論」「中央公論」編集長を歴任。日本ビジネスプレス特別編集顧問を経て、2010年新潮社に入社し、季刊誌「考える人」編集長を務める。同誌休刊を機に、2017年3月退社。4月ほぼ日に入社し、ほぼ日の学校長。著書に『言葉はこうして生き残った』(ミシマ社)、『「考える人」は本を読む』(角川新書)がある。

甲野善紀

古武術家

『職人の近代―道具鍛冶千代鶴是秀の変容』

近年、日本の職人技に世間の関心が集まっているが、多くの職人の仕事を支える道具を作ってきた鍛冶職人は、職人中の職人とも言え

甲野善紀 選

『職人の近代―道具鍛冶千代鶴是秀の変容』

土田 昇 / 著

みすず書房 / 3,700円(税抜)

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近年、日本の職人技に世間の関心が集まっているが、多くの職人の仕事を支える道具を作ってきた鍛冶職人は、職人中の職人とも言える。その鍛冶職人の中でも名人と謳われた千代鶴是秀に焦点をあてた本書は「時代の変化と共に人間は生き甲斐をどこに見つけるのか」という事についても、深く考えさせられる。

1949年東京生まれ。武術研究者。1978年に「松聲館道場」を設立。以来、独自に剣術、体術、杖術などの研究に入る。近年、その技と術理がスポーツや楽器演奏、介護、ロボット工学や教育などの分野からも関心を持たれている。最近は、日本を代表する柔道選手などとも、手を合わせて指導をしている。2007年から3年間、神戸女学院大学の客員教授も務めた。

小橋めぐみ

女優

『また、桜の国で』

全国の高校生たちが集まって熱い議論を戦わせ、直近一年間の直木賞の候補作から「今年の一作」を選ぶ高校生直木賞。今年の受賞作

小橋めぐみ 選

『また、桜の国で』

須賀しのぶ / 著

祥伝社 / 1,850円(税抜)

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全国の高校生たちが集まって熱い議論を戦わせ、直近一年間の直木賞の候補作から「今年の一作」を選ぶ高校生直木賞。今年の受賞作品は須賀しのぶ著「また、桜の国で」でした。
ポーランド日本大使館に着任した書記生の青年が、そこで見た真実と彼が選んだ道を、激しくも美しい筆致で描ききった作品です。
高校生イチ押しの作品を、ぜひ、この夏に!

女優。主な作品にドラマ「新・天までとどけ」シリーズ、「徳川慶喜」、「サイレントプア」、映画「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」(監督:本広克行)、近年は映画「3月のライオン」「64-ロクヨン-」に出演。映画「こいのわ 婚活クルージング」が今秋公開。
本を読むことが何より好きで、読書感想や日々を綴るオフィシャルブログは好評を得ている。
昨年初のエッセイ集『恋読 本に恋した2年9ヶ月』出版。

小林章

書体デザイナー

『木のいのち木のこころ 天・地・人』

これは宮大工の口伝を本にしたものです。私の知り合いでイギリスに住む日本人の石碑彫刻家にこの本の一節をメールしたら、 話が

小林章 選

『木のいのち木のこころ 天・地・人』

西岡常一ほか / 著

新潮社 / 890円(税抜)

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これは宮大工の口伝を本にしたものです。私の知り合いでイギリスに住む日本人の石碑彫刻家にこの本の一節をメールしたら、 話がすぐに通じました。同じ本を持っているそうでびっくり。本の中で西岡氏は、「本に書かれていることや論文を、目の前にあることより大事にする」ことを厳しく戒めています。表面的な知識やマルバツ式の答だけを求めてはいけない、と改めて感じさせられます。

欧文書体の国際コンペティションで2度のグランプリを獲得して 2001 年よりドイツ在住。ソニーや UBS銀行などの企業制定書体の開発を担当している。欧米、アジアを中心に欧文書体デザイン関係の講演を行うほか、世界的なコンテストの審査員も務める。NHK「デザインあ」、NHK「スーパープレゼンテーション 」に出演して欧文書体デザインの仕事についてわかりやすく解説している。

小林エリカ

作家

『おばちゃんたちのいるところ』

お化けを欲する夏にぜひ読むことをおすすめしたいです。 怨念に畏敬の念を抱けるようになります。おばちゃん、 Wild La

小林エリカ 選

『おばちゃんたちのいるところ』

松田青子 / 著

中央公論新社 / 1,400円(税抜)

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お化けを欲する夏にぜひ読むことをおすすめしたいです。
怨念に畏敬の念を抱けるようになります。おばちゃん、 Wild Ladies万歳と快哉を叫びながら、「彼女ができること」の彼女にどこまでも寄り添いたい。

1978年東京生まれ。作家・マンガ家。2014年『マダム・キュリーと朝食を』で、第二七回三島由紀夫賞・第一五一回芥川龍之介賞にノミネート。

小林せかい

未来食堂オーナー

『考える技術・書く技術 問題解決力を伸ばすピラミッド原則』

厚く翻訳ものなので読みづらい本ですが、読み込むと『書く力・考える力』を2,3段跳ね上げることが出来ます。見える景色が変わ

小林せかい 選

『考える技術・書く技術 問題解決力を伸ばすピラミッド原則』

バ-バラ・ミント / 著

ダイヤモンド社 / 2,800円(税抜)

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厚く翻訳ものなので読みづらい本ですが、読み込むと『書く力・考える力』を2,3段跳ね上げることが出来ます。見える景色が変わります。

東京工業大学理学部数学科卒業。日本IBM、クックパッドで6年半エンジニアとして勤めたのち、1年4カ月の修業期間を経て、2015年9月、東京都千代田区一ツ橋に、カウンター12席の「未来食堂」を開業。「日経WOMAN」ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017を受賞。「カンブリア宮殿」「ガイアの夜明け」「WBS」など多くのメディアにも取り上げられる。

青山ブックセンター本店

青山ブックセンターでは、本との出会いを提供する書店として、さまざまなイベントや講座を行っています。 今回のフェアの選者の方も以前にイベントやフェアなどにご参加頂いた方々です。 今後の開催情報はイベント・講座ページでご覧いただけます。是非ご参加ください。