今年の夏も青山ブックセンター本店では「100人がこの夏おすすめする一冊」を開催をしました。店頭のフェアは終了しましたが、店頭へどうしても来れなかった方、もう一度コメントを読みたい方などのご要望にお答えしまして、Webサイトでも選書とコメントをご紹介いたします。
様々なジャンルの方々が、多種多様な本を選んでいただきました
”本と出合う楽しさ”をぜひ感じていただければと思います。

高岡昌生

活版印刷組版者

『ディテール・イン・タイポグラフィ 読みやすい欧文組版のための基礎知識と考え方』

人は何のために文字を読むのだろう?文章の内容を知りたくて。著者の世界に浸りたくて。組版は作者と読者を結ぶ架け橋。本の主役

高岡昌生 選

『ディテール・イン・タイポグラフィ 読みやすい欧文組版のための基礎知識と考え方』

ヨースト・ホフリ / 著

現代企画室 / 2,300円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

人は何のために文字を読むのだろう?文章の内容を知りたくて。著者の世界に浸りたくて。組版は作者と読者を結ぶ架け橋。本の主役は内容であることは間違いない。それでは組版の役目は?読者に内容よりも組版を意識させては失敗だと思う。そのための組版者は何を考え何に注意を払うべきか!その入り口をしっかり照らしてくれるのがこの1冊です!

有限会社嘉瑞工房代表取締役 1957年生まれ。 國學院大学法学部卒業後、父高岡重蔵の経営する嘉瑞工房に入社し、欧文組版、タイポグラフィ、コーポレートタイプについての講義・講演活動多数。 英国王立芸術協会フェロー、モノタイプ社アドバイザー、ドイツ・ライプチヒ市印刷技術振興協会会員、平成21年度新宿ものづくりマイスター「技の名匠」 認定 東京新宿区

田川欣哉

デザインエンジニア

『図解・感覚器の進化 原始動物からヒトへ水中から陸上へ』

デザインの仕事をしていると「視覚」にこだわる必要があるのですが、そもそも僕らの「目」がどのようにして成り立っているのか、

田川欣哉 選

『図解・感覚器の進化 原始動物からヒトへ水中から陸上へ』

岩堀 修明 / 著

講談社 / 980円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

デザインの仕事をしていると「視覚」にこだわる必要があるのですが、そもそも僕らの「目」がどのようにして成り立っているのか、機能しているのか、それを学ぶことでデザインの考えも深まります。原始生物からヒトに至るまでの進化の歴史を辿りながら、五感の発達について学べる良質の入門書で、かなりおすすめです。

Takram代表。ハードウェア、ソフトウェアからインタラクティブアートまで、幅広い分野に精通するデザインエンジニア。グッドデザイン金賞、iF Design Award、Red Dot Design Awardなど受賞多数。英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート客員教授。

武田砂鉄

ライター

『スノーデン 日本への警告』

監視社会の話をすると、多くの人は「私には関係ないことだから」なんて言うのですが、 これを読むと、「私には関係ないことだか

武田砂鉄 選

『スノーデン 日本への警告』

エドワード・スノーデン / 著

集英社 / 720円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

監視社会の話をすると、多くの人は「私には関係ないことだから」なんて言うのですが、 これを読むと、「私には関係ないことだから」とか言っている人の情報がどれだけ抜き取られているかが分かります。 関係あるとか関係ないとか、もはや、そんなこと関係ないのです。

1982 年東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年秋よりフリーライターに。 著書に『紋切型社会─ 言葉で固まる現代を解きほぐす』(朝日出版社、2015年、第 25 回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞)、『芸能人寛容論─ テレビの中のわだかまり』(青弓社)、『せいのめざめ』(河出書房新社、益田ミリ共著)がある。

タナカカツキ

マンガ家

『ぺぱぷんたす』

本を買うということは束ねられた紙を買うことなんですよね ならば、おもしろい紙を買いたいですよね 五感を刺激する紙に触れ、

タナカカツキ 選

『ぺぱぷんたす』

小学館 / 2,200円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

本を買うということは束ねられた紙を買うことなんですよね ならば、おもしろい紙を買いたいですよね 五感を刺激する紙に触れ、感じる本「ぺぱぷんたす」をおすすめします デザイナーの祖父江慎さんがムチャクチャなことをしてます 表紙、やぶれてる?(笑)

マンガ家。1966年大阪うまれ。85年、大学在学中にマンガ家としてデビュー。近年大人気のカプセルトイ「コップのフチ子」の生みの親でもある

たなか れいこ

「食のギャラリー612」代表

『あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた』

え!なにどういう事と思ってしまうタイトルのこの本。読むか否かで人生感が違ってくるかもしれません。自分の体の90%が他生命

たなか れいこ 選

『あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた』

アランナ・コリン / 著

河出書房新社 / 2,000円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

え!なにどういう事と思ってしまうタイトルのこの本。読むか否かで人生感が違ってくるかもしれません。自分の体の90%が他生命だなんて、考えようによってはその微生物たちを健全にするような食べ物、暮らしをすると全部うまく回っていくような気がするのです。現代はまったく真逆の方向なのですが。

食のギャラリー612 代表。1952年6月12日生まれ。 現在「612 食べ物教室」主宰。食を通じた、健やかな生活のありようを提案している。 2000年より東京と行き来しながら、長野県蓼科の612 ファームにて無農薬・無肥料・不耕起のファーミングで野菜を育てている。 612 ファームでは、「畑と森のたべもの教室」も開催。

田根剛

建築家

『生命とはなにか バクテリアから惑星まで』

この本を読んで、世界の見方が変わった。地球は大気や自然や水や空気の循環ではなく、バクテリアで成り立っているのだ。古代生物

田根剛 選

『生命とはなにか バクテリアから惑星まで』

リン・マルグリス ドリオン・セ-ガン / 著

せりか書房 / 3,000円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

この本を読んで、世界の見方が変わった。地球は大気や自然や水や空気の循環ではなく、バクテリアで成り立っているのだ。古代生物バクテリアが物質を分解し、触媒し、遺伝子の繁殖と分配によって地球の代謝を保っている。音のない菌類の世界。もしかしたらバクテリアは宇宙人か。僕はそう思ってる。

1979年生まれ。建築家。フランス・パリにATELIER TSUYOSHI TANE ARCHITECTS を設立。代表作に『エストニア国立博物館』『古墳スタジアム』『A House for OISO』など。フランス文化庁新進建築家賞、フランス国外建築賞グランプリ、第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞など受賞多数。2012年よりコロンビア大学GSAPPで教鞭をとる。

都築響一

写真家

『てんやわんや』

小難しい「文学」ではない、読んだ端から忘れる「エンタメ」でもない。連続殺人犯も国家的陰謀もない。こういう、ただの上質な「

都築響一 選

『てんやわんや』

獅子文六 / 著

筑摩書房 / 780円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

小難しい「文学」ではない、読んだ端から忘れる「エンタメ」でもない。連続殺人犯も国家的陰謀もない。こういう、ただの上質な「娯楽小説」を僕らは取り戻せるのか。

1956年東京生まれ。1976年から1986年まで「POPEYE」「BRUTUS」誌で現代美術・建築・デザイン・都市生活などの記事を担当する。1989年から1992年にかけて、1980年代の世界現代美術の動向を包括的に網羅した全102巻の現代美術全集『アートランダム』を刊行。以来、現代美術・建築・写真・デザインなどの分野で執筆活動、書籍編集を続けている。

tupera tupera 亀山達矢

絵本作家

『モノモノノケ』

現代版百鬼夜行ジャバラ写真絵本。日常生活に潜むモノモノノケたち。夜になった らぞろぞろと百鬼夜行を始めます。イルヨイルイ

tupera tupera 亀山達矢 選

『モノモノノケ』

作 tupera tupera 写真 阿部高之 / 著

アトリエブックス / 1,600円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

現代版百鬼夜行ジャバラ写真絵本。日常生活に潜むモノモノノケたち。夜になった らぞろぞろと百鬼夜行を始めます。イルヨイルイル!不気味で愉快なモノモノノケ たちをこの夏ぜひお楽しみください。

亀山達矢と中川敦子によるユニット。絵本やイラストレーションをはじめ、工作、ワークショップ、舞台美術、アニメーションなど、様々な分野で幅広く活動中。NHK Eテレの工作番組「ノージーのひらめき工房」のアートディレクションも担当している。『しろくまのパンツ』(ブロンズ新社)にて第18回日本絵本賞読者賞受賞。主な著書に、『かおノート』(コクヨS&T)『木がずらり』(ブロンズ新社)『ワニーニのぼうけん』(婦人之友社)『やさいさん』(学研教育出版)『パンダ銭湯』(絵本館)『うんこしりとり』(白泉社)など。

tupera tupera 中川敦子

絵本作家

『ぺぱぷんたす』

折ったり切ったりやぶったり‥、紙でとことん遊べる1冊! 子供向け?とあなどるなかれ!いろんなアイディアが満載で、 夏休み

tupera tupera 中川敦子 選

『ぺぱぷんたす』

小学館 / 2,200円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

折ったり切ったりやぶったり‥、紙でとことん遊べる1冊! 子供向け?とあなどるなかれ!いろんなアイディアが満載で、 夏休みに、大人も子供もはまってしまうこと間違いなしです。

亀山達矢と中川敦子によるユニット。絵本やイラストレーションをはじめ、工作、ワークショップ、舞台美術、アニメーションなど、様々な分野で幅広く活動中。NHK Eテレの工作番組「ノージーのひらめき工房」のアートディレクションも担当している。『しろくまのパンツ』(ブロンズ新社)にて第18回日本絵本賞読者賞受賞。主な著書に、『かおノート』(コクヨS&T)『木がずらり』(ブロンズ新社)『ワニーニのぼうけん』(婦人之友社)『やさいさん』(学研教育出版)『パンダ銭湯』(絵本館)『うんこしりとり』(白泉社)など。

出口治明

実業家

『教養としての社会保障』

社会保障については「年金が破たんする」などのトンデモ本が多く誤解が広く蔓延しているが、本書は類書の中ではベストの1冊。何

出口治明 選

『教養としての社会保障』

香取照幸 / 著

東洋経済新報社 / 1,600円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

社会保障については「年金が破たんする」などのトンデモ本が多く誤解が広く蔓延しているが、本書は類書の中ではベストの1冊。何よりも記述が公正、正確で、具体的な数字やファクトで裏付けされているので中身が腹落ちしやすい。人への投資を前面に出して、雇用を軸に教育・労働・社会保障の一体改革を訴えている。正論だ。

ライフネット生命保険株式会社代表取締役会長。1948年、三重県生まれ。初めて歴史をテーマに著わした『仕事に効く 教養としての「世界史」』(祥伝社)はベストセラーに。『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『直球勝負の会社』(ダイヤモンド社)、『「全世界史」講義Ⅰ、Ⅱ』(新潮社)等がある。

ドミニク・チェン

情報学研究者

『発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ』

軽やかな文体なのにしっかりと発酵食のエッセンスを学べ、醍醐味を味わえる。小泉武夫『発酵食品礼賛』を未来志向センスで更新し

ドミニク・チェン 選

『発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ』

小倉ヒラク / 著

木楽舎 / 1,600円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

軽やかな文体なのにしっかりと発酵食のエッセンスを学べ、醍醐味を味わえる。小泉武夫『発酵食品礼賛』を未来志向センスで更新した新しい古典。著者がデザイナー、研究者、文化人類学者といった複数のモードが折り畳むように付け込まれた「ホモ・ファーメンタム」(発酵する人)として、本のコンセプトを自己言及的に実行してることが素晴らしい!

博士(学際情報学)、早稲田大学准教授。クリエイティブ・コモンズ・ジャパン理事、株式会社ディヴィデュアル共同創業者。IPA未踏IT人材育成プログラム・スーパークリエイター認定。2016年度、2017年度グッドデザイン賞・審査員兼フォーカスイシューディレクター。近著に『謎床:思考が発酵する編集術』(晶文社、松岡正剛との共著)。訳書に『ウェルビーイングの設計論:人がよりよく生きるための情報技術』(BNN新社)等。

鳥海修

書体設計士

『宗達絵画の解釈学 『風神雷神図屏風』の雷神はなぜ白いのか』

地味な装丁からは想像できない刺激的で感動的な一冊。俵屋宗達の代表作「風神雷神図」の見方が変わります。読了後は、宗達の盟友

鳥海修 選

『宗達絵画の解釈学 『風神雷神図屏風』の雷神はなぜ白いのか』

林進 / 著

敬文舎 / 2,800円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

地味な装丁からは想像できない刺激的で感動的な一冊。俵屋宗達の代表作「風神雷神図」の見方が変わります。読了後は、宗達の盟友、角倉素庵に思いを馳せます。

1955年山形県生まれ。多摩美術大学卒業。書体設計士。大日本スクリーン製造株式会社(現・株式会社SCREENホールディングス)の「ヒラギノ」シリーズや「こぶりなゴシック」などを委託制作。一方で自社ブランドの游書体ライブラリー「游明朝体」「游ゴシック体」など、ベーシック書体を中心に100以上の書体開発に携わる。

中ザワヒデキ

美術家

『あたらしい美学をつくる』

「AIと芸術」というテーマに突っ込んでいったら、今までスルーしてきた「美学」に向き合わざるをを得なくなり本書に出会った。

中ザワヒデキ 選

『あたらしい美学をつくる』

秋庭史典 / 著

みすず書房 / 2,800円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

「AIと芸術」というテーマに突っ込んでいったら、今までスルーしてきた「美学」に向き合わざるをを得なくなり本書に出会った。恐ろしく腰の低い語り口とは裏腹に「芸術作品を対象としない。歴史的美学が対象ではない。カント的主観の認識能力を前提しない…」とマッチョな手つきで計算美学を現代に屹立。恐ろしく壮大だ。

美術家。1963年生まれ。「中」だけ漢字、「ザワヒデキ」が片仮名の美術家名は医学部在籍中より使用。「バカCG」「方法絵画」「本格絵画」と変遷。宣言「方法主義宣言」「新・方法主義宣言」「人工知能美学芸術宣言」。著書『近代美術史テキスト』『西洋画人列伝』『現代美術史日本篇』。3Dプリンタ関連特許。文化庁メディア芸術祭審査委員。人工知能美学芸術研究会発起人代表。

西崎憲

作家

『ピンポン』

韓国の作家パク・ミンギュの傑作です。哲学小説。でも、めちゃくちゃ読みやすいです。いじめられている中学生の二人「釘」と「モ

西崎憲 選

『ピンポン』

パク・ミンギュ / 著

白水社 / 2,200円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

韓国の作家パク・ミンギュの傑作です。哲学小説。でも、めちゃくちゃ読みやすいです。いじめられている中学生の二人「釘」と「モアイ」が原っぱで発見する卓球台。不思議なフランス人の卓球用品店主、なぜか応援にかけつける黒人解放運動家マルコムX。がんばれ、釘よ、モアイよ。『ピンポン』という題名の大好きな作品が二つになりました。

作家、翻訳家、歌人。小説に『世界の果ての庭』(第十四回ファンタジーノベル大賞受賞)、『蕃東国年代記』、『ゆみに町ガイドブック』『飛行士と東京の雨の森』など。訳書に『郵便局と蛇』コッパード、『ヴァージニア・ウルフ短篇集』『ヘミングウェイ短篇集』など。編纂・共訳に『短篇小説日和』『怪奇小説日和』など。フラワーしげる名義で歌集に『ビットとデシベル』、ほかに音楽インディーレーベル dog and me records と電子書籍レーベル〈惑星と口笛ブックス〉主宰、文学ムック『たべるのがおそい』編集長、日本翻訳大賞選考委員。

西澤明洋

ブランディングデザイナー

『ストーリーとしての競争戦略 優れた戦略の条件』

忘れた頃に読み返す、愛読の一冊。経営戦略系の本で、最近、これを超えるものに出会ったことがないです。内容はヘビー級ですが、

西澤明洋 選

『ストーリーとしての競争戦略 優れた戦略の条件』

楠木 建 / 著

東洋経済新報社 / 2,800円(税抜)

HonyaClubで詳細を見る

忘れた頃に読み返す、愛読の一冊。経営戦略系の本で、最近、これを超えるものに出会ったことがないです。内容はヘビー級ですが、読み口はのど越しさっぱり系。グイグイ読めます。夏休みの読書に、ビールと枝豆片手に、じっくりお勉強したい方にオススメ。

ブランディングデザイナー。1976年滋賀県生まれ。株式会社エイトブランディングデザイン代表。企業のブランド開発、商品開発、店舗開発など幅広いジャンルでのデザイン活動を行っている。グッドデザイン賞、PENTAWARDS、THE ONE SHOWをはじめ、国内外の受賞多数。

青山ブックセンター本店

青山ブックセンターでは、本との出会いを提供する書店として、さまざまなイベントや講座を行っています。 今回のフェアの選者の方も以前にイベントやフェアなどにご参加頂いた方々です。 今後の開催情報はイベント・講座ページでご覧いただけます。是非ご参加ください。